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2話
コンッコンッ...
「......」
ガチャッ
「失礼します...」
生徒会室には誰もいなかった...
千景先輩が時間を決めたのに...
って、これは昔も未来も変わらないよね笑
「まぁ、変わらないのはこの状況もだけどね...」
僕の目の前には大量の書類たち...
そりゃ、雑務も必要だよね笑
僕が、生徒会に入れた時も同じ状況で、
本当に大変だったなぁ...
過去の記憶を思い出して、笑えてくる...
「フゥ...さ!やるか!」
僕は片っ端から書類たちをまとめて、
棚に戻していった。
どこに何が必要かだなんて、
見なくたって分かる。
だって、壱哉さんが卒業した後も
生徒会にいたんだもん!
ちなみに、生徒会長を継いじゃったり...
だから、体が覚えちゃってるんだよね...
ははっ...
「まぁ、こんなもんかな〜」
一通り片付けが終わり、
一息ついていると、ノックと共に扉が開いた。
コンコン、 ガチャッ
「...あ、すみません。
誰もいないと思ってしまって...」
そこには美少年が立っていた...
フランス人形みたいな美少年...
そういえば、昨日いた子だ!
正直、過去にこんな子いたっけ?って
思ったりもしたけど、
僕が気づかなかっただけかな...
なんて、1人で納得してしまった...
「あ...あの...」
美少年くんは、
僕が無反応だからもう一度声を掛けてきた。
「あ!すみません!!
僕も今来たところなんです!」
そんな嘘をつき、僕はモジャ男に戻った。
モブのモジャ男。
それが新しい僕の人生だから。
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