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6話

「それじゃあ、雑務の仕事を軽く説明するね!主な内容は... きょうちゃん何だっけ?」 「西園寺、頭で整理してから発言しろ。 主な内容は、書類の整理、掃除、お茶くみなど名前の通り雑用だ。 他の仕事はその都度こちらから連絡する。 早速だが、この書類を明日までに整理し、片付けておいてくれ。」 氷室先輩が指してる書類は、 凄まじい量だった... 明日までには無理だよこれは... 「京介、量が多いから、明日までは無理だと思うよ。」 「大丈夫だよ! レオルー!2人もいるんだもん!」 「そうかな...」 「2人もいるので、大丈夫だと思います! 任せてください!」 そう、自信満々に言う春山先輩。 何を根拠に大丈夫だと言ってんだか... 「...吉永くん。 本当に大丈夫...?」 「神堂様、大丈夫ですよ! 片付けられます!」 レオは僕に聞いたのに、 それすらも答えさせてくれないんだね... レオが心配そうにこちらを見てくる。 僕は小さく会釈した。 大丈夫。 そう、伝えることしか出来なかったから。 生徒会のメンバーが帰った後、 早速作業に取り掛かることにした。 でも... 「ごめん!吉永くん! これ、やっといてもらってもいいかな?」 「え?でも、さっき...」 「僕、これからエステに行かなきゃいけないし、ネイルケアもしなきゃいけなくてすごい忙しいの! 吉永くんはどうせ暇でしょ?」 「え?」 何を言ってるんだ? 忙しい?それが?娯楽じゃないか! 僕なんか明日の授業の予習、 それに新しく始めたバイトもあるのに... 「まぁ、そういうことで! 頼んだよー」 「え、あ、ちょ!」 そう言って、春山先輩は、大量の仕事を置いて帰ってしまった... 「...そんな...」 さすがに一人でやるには多すぎだよ... 明日までだし、とりあえずやれるところまでやらなきゃ...

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