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13話
「羽瑠...
お前、大丈夫か...?」
「え...何が...?」
「何がって!鏡見てるか?
クマは凄いし、少し痩せただろ?
ちゃんと寝てるか?食べてるのか?」
「だ、大丈夫だよ...
ちゃんと生きてるよ。」
「生きてるとかの話をしてるんじゃなくて...」
「ご、ごめん。翔。
こ...これから...生徒会室に...
行かないと...いけないから...」
「おい!羽瑠!!
話は終わってないって!」
ピンポンパンポーン...
『1-S吉田くん。至急、職員室までお越しください。繰り返します、1-S吉田くん。至急、職員室までお越しください。』
「何で、こんな時に限って呼ばれんだよ...」
「翔。僕、本当に大丈夫だから!
じゃあ...先に行くよ!!」
「羽瑠!...くそ...」
生徒会室に着くと、僕が1番だった。
作った資料をテーブルに置き、他の人を待っていると、瞼がどんどん落ちてきた...
最近、まともに寝てなかったからかな...
ダメだって思っていても、気づけば夢の中だった...
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「羽瑠...別れてくれ。」
「え?」
「お前に飽きたんだよ。」
「なんで急に...僕たち愛し合ってたんじゃ...」
「愛?そんなものあるわけないだろ。
俺にとっては遊びだったんだよ。」
「そ、そんな...」
「じゃあ」
「ま、待って、壱哉さん!まって...」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「い、壱哉さん!..ゆ、夢...」
すごい、嫌な夢。
疲れすぎてこんな夢を見るなんて...
僕の心はズタボロだ...
「さぁ、掃除でもするかな...
あれ?この箱なんだろ?」
机の上には見覚えのない、箱があった。
「なんだろ?...うわぁ!」
箱の中にはぬいぐるみが、
バラバラにされていた...
記憶が正しければ、千景先輩のものだ。
誰がこんなこと...
「吉永...くん...
な、何してるの?」
振り向くとそこには、
春山先輩と千景先輩がいた...
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