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14話

「ぼ、僕、やってません! い、いま、起きたらこんなことになっていて!信じてください!僕じゃないんです!」 「ねぇ、何してるの...」 「千景先輩!信じてください! 僕は何もっ...」 「すみません、西園寺様。 僕が遅れてしまったばっかりに... 僕の責任です。」 な、何言ってるの? 僕は何もしてないって... 「ゴミの分際で... 出ていけ...出てけよ!」 千景先輩は涙を流しながら怒りを爆発させていた。 「で、でも、千景先輩...」 「吉永くん、1回ここを出た方がいいよ。」 「春山先輩!僕はっ...」 「吉永くん!(聞こえなかった?出てけって言ってんの。終わったんだよ、ジ・エンド...フフッ)ね、分かった?」 僕にしか聞こえない声で話し、僕にしか見えない表情で僕を嘲笑っていた... 僕の肩に置いている春山先輩の袖には、 わたがついていた... は、はめられたんだ... 「ぼ、僕は、本当に...」 何もしてない。 そう、言いたかった。叫びたかったよ。 でも、そんな言葉を信じてくれる人はいない。 僕は箱を持って部屋を飛び出した...

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