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17話

ピ、ピ、ピ、ピ... 規則的な機械音。 右手に感じる温もり... 「...ン...ウーン...?」 目を開けると、見覚えのある部屋。 左手は点滴につながっていて、 まだ意識はぼんやりだった... 右手を見ると、僕の手を握ったまま、 寝ている翔が見えた... 目じりには涙が溜まっていて... 申し訳なくなった... 「心配かけて、ごめんね...」 涙を拭っていると、翔が起きてしまった... 「ん、羽瑠!?大丈夫か? 痛いとこないか?疲れてないか?欲しいものあるか?」 「フフッ...大丈夫だよ...」 「何笑ってんだよ!こっちは本気で心配したんだぞ!...栄養失調に過労なんて... 無理しすぎなんだよ!お前が居なくなったら 俺は...俺は...」 翔は悲しい顔をして怒っていた。 この顔は自分を責めている時の顔だ... 「ごめん。僕が悪かったよ... 自分の体力を見誤ってたみたい。ハハッ... だからね、翔。自分を責めないでよ...」 「う、うるせー!もう寝ろ! 羽瑠のお母さんには連絡入れといたからよ」 「ありがとう。 正直、もう瞼が閉じそうだったんだ...」 「おやすみ、羽瑠...」 「うん...おや...す...み...」 僕は深い深い眠りについた... この時だけは、何もかも考えなくてよかった。

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