「ﾋｯｸ、ﾋｯｸ．．．」 「大体は理解した。 春山ってやつ、俺が締める。」 「だ、だめだよ、証拠もないし、 翔まで目つけられたら．．．嫌だし．．．」 「そんな奴にやられるくらい どうってことねぇよ！ 羽瑠はやられっぱなしでいいのか？ お前をはめたやつなんだぞ？」 「そりゃ．．．僕だって悔しいよ．．． でも．．．もめ事は起こしたくない。」 「でもよ．．．」 「．．．．．．」 「．．．あぁー、わかったよ！ 羽瑠は頑固者だから。 俺の言うことなんて聞かないしな！！まぁ、 一通り落ち着くまで、欠席するか．．． あ．．．そういえば．．．」 「え？」 「明日だよな．．．遠足．．．」 「あ！．．．」 すっかり忘れてた．．． 明日は遠足だ．．． 本当は行きたくないけど、特待生は行事に 絶対参加だからそれは出来ない．．． 「病欠で通るだろうから、 無理しないで今回は休もう。」 「い、いや、僕。行くよ。」 「羽瑠、西園寺先輩を怒らせた今、 次は何されるか分かんないんだぞ？ それでも行くのか？」 「い、行く．．．誤解は自分で解くから。」 「．．．はぁ．．．ったく、 俺から絶対に離れんじゃねーぞ！！」 「うん。」 ここまで必死になる必要が無いことは 自分でも分かってる。 今の結果は僕が望んでたものなんだから．．． でも、誤解は解きたい。 嫌われてまで離れたいとは思っていないから。