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24話

不思議な感覚だった。 さっきまで雨の中を歩いていたはずなのに、 ベットに横になっている感じがして、 布団にくるまってるみたいだった... ザーーーー....トックン、トックン、トックン... 雨音と混じって心音が聞こえた。 とても懐かしく感じた。 目が覚めると、僕は洞窟の中で横になっていた。 「ん...んん...!!!!!!!! い、いち...や...さん?」 何が起こっているのか理解できなかった。 だって、目の前には愛おしいあの人がいるのだから。 ダメだと思っても抱きしめられているのが嬉しかった。このまま時が止まればいいとさえ思った。 僕がモゾモゾ動いたのに気づいたのか、壱哉さんの瞳の中に僕だけが映った。 「動くな...寒いだろーが。」 「す、すみません...」 僕は離れようとした。 けど、壱哉さんはぼくを離そうとはしなかった... 「あ、あの。僕、汚れてますよ?ぐちゃぐちゃだし、それに僕、女の子じゃないし...それに...」 「うるせぇ、とりあえず寝てろ。 俺は寒いのが嫌いなだけだ。」 「......。」 納得がいかなくて、 僕は壱哉さんをじっと見つめた。 「安心しろ。俺は、お前みたいなやつ 襲ったりしないから」 「わ、分かってますよ!」 助けを呼ばなきゃ行けないけど、怪我してるし、雨は降っている。そんな言い訳を心の中で呟いた。 今だけ、このままでいさせてください... そう、神様にお願いをした...

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