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40話
僕はそこから入念に準備を進めた。
そして、迎えた決戦の日。
僕からの...反撃の日。
「お集まりいただきありがとうございます。
このような格好ですみません。」
「全くだ...」
「吉永くん、もう大丈夫なの?」
「...」
病室には生徒会のメンバー、雑務の春山先輩、翔がいた。
「僕はあの日、崖から落ちて気を失った所を生徒会長に助けられました。
でも、あれは事故なんかじゃなかったんです。」
僕の言葉に病室がざわついた。
事故じゃなければ当然、事件になるから。
「あの日、僕が道に迷うように標識を変えたのは千景先輩ですよね?」
「ち、千景が...」
レオが驚いたように千景先輩の名前を呼んでいた。そうだと信じたくないような表情で...
「ごめんなさい。ただ、少し懲らしめようと思っただけで...こんなことに...」
「千景、最初から説明してくれないか。」
大和先輩の言葉に千景先輩はあの日のことを話始めた。
「...あの日、吉永くんが1人になったことを聞いて先回りして標識を変えたの。迷って困ればいいって軽い気持ちで...でも、千景の大事なくまさんを壊されたことを思い出したらイライラしてきて、後を追いかけた...そしたら、行き止まりで吉永くんが着替えてて...見つかったら、千景のしたことがバレるんじゃないかってだんだん怖くなって、だから...それで...」
「それで、どうした。」
氷室先輩が冷たい目で千景先輩を向いていた。
「...後ろから...つ、突き落とした。ごめんなさい!ごめんなさいっ...こんなことになるなんて思ってなくて...」
重い空気が漂う病室。
千景先輩が犯人...そう決めるのは早いかな?
「ゲホッゲホッ...すみません、春山先輩。水をいただけますか?少し喋りすぎてしまって...」
春山先輩は一瞬嫌そうな顔をしてから水を持ってきた。
「ありがとうございます...ってあれ?今日はいつもの香水と違うんですね」
「香水...違うけど、何か問題でも?」
「いつものはココナッツの匂いですよね?」
「そうだけど、それが何?」
「やっぱり!嗅いだことある匂いだなって思ってたんですよ!あんまり嗅いだことの無い匂いだったんで!あ、でももう1人つけてる人がいたな...えっと〜あ!!そうだ思い出した!僕を崖から突き落とした人だ!」
僕の言葉に春山先輩の表情が固まった。
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