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41話
「よ、吉永くん。皆さんが誤解するようなこと言わないでくれる?犯人は西園寺様だとさっき分かったじゃない!」
まぁ、そーだよね。
さっきまで千景先輩の流れだったんだもん。
驚くのはこれからだけどね?
「たしかに、標識を変えたのは千景先輩です。でも、僕を崖から突き落とした人は別にいるんですよ。」
「えっ...」
「僕を突き落とした犯人からは、千景先輩とは違う、ココナッツの香りがしたんですから。そう、春山先輩が使っているものと同じ匂いが...」
もっと焦ってくれれば...
「そ、そんな!君の勘違いでしょ!?それに、あんだけ詳しくあの時のこと話してたじゃない!」
「詳しくとは...?」
「だから!君が転んでTシャツに着替えた所を突き落としたって!認めてるじゃない!」
ひっかかった。
「どうして知ってるんですか?僕が転んでTシャツに着替えたこと...」
「だって、さっき!」
「千景先輩は着替えてた所をとは言ってましたけど、なんで着替えたのか、何に着替えたなんて言ってないんですよ。」
「き、着替えたって言ってたから、こ、転んだのかなって思っただけで!それに服は救護された時に...」
「それはおかしいですね。だって、僕が着替えたのは落ちる直前の転んだ時なんです。なので、僕がTシャツに着替えたことは、落ちた後に会った会長と落ちる前に会った犯人しか知らない。っということになります。」
「ぼ、僕じゃない!信じてください!こいつが勝手に作り話をして僕を陥れようとしているんです!それにこんなの僕がやった証拠にすらならない!」
そう言いながら春山先輩は生徒会に向かって無実を主張し始めた。
これでも認めない気なの?
また、ぼろを出させるか...
「証拠が他にもあると言ったら?」
え、証拠?
僕が持っているのはこれだけだけど...
「生徒会長様...」
「お前の行動に気づかないはずないだろう。」
壱哉さんが怒っている...
生徒会のことだから?
それとも...
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