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10話
うーん、なんだか目がゴロゴロするし、
擦って目が赤くなっちゃった...
僕は目を擦りながら翔の所へ向かった。
「しょお...目が痛いよぉ...」
「そんなん気合で...待て、だめだ、やっぱり眼鏡に戻すぞ。」
僕の顔を見た翔がいきなり慌てだした。
「え、なんで?変だった?」
「いや、変じゃない。
でも、羽瑠が危険な目にあう気しかしない。
たのむ、大人しく変えてくれ。
また被害者を増やすことになる...」
僕には、翔が言ってることの意味が分からなかった。だってさ、眼鏡がないだけで、被害者が増えるなんてことある?
「よく分からないんだけど...
でも、眼鏡は翔が壊しちゃったよ?」
「あ...俺としたことが...
羽瑠のことを侮っていた...くそ!」
「僕の顔が変なのは分かるけど、大丈夫だって!もう高校生だし、少しはまともなはず!」
「...はー。羽瑠はこれだから困る。
これから俺の苦労が増えると思うと...
あーやだやだ。」
「なに、苦労って?」
「いや、うん。こっちの話。」
「今日、なんか変だよ?」
「羽瑠、さすがにそのままだといろいろ問題が起きそうだから、とりあえず...柳田、地味めなものを持ってきてくれ。」
『かしこまりました。』
柳田さんはどこかの部屋に行ったかと思うと大きな箱を持ってきた。
翔が箱を開けると眼鏡がたくさん入っていた。
「これつけてみろ。」
「僕、コンタクトにしたよ?」
「これは伊達だ、伊達。
ほら、さっき前髪気にしてただろ?
これつければちょっとはマシになるはずだからさ。」
「あぁ...たしかに。」
そうして、僕は何回も眼鏡を付けさせられて、
黒縁メガネをつけることになった。
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