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11話

「翔、今日は付き合ってくれてありがとう。」 「おう!」 「でもさ、ほんとに眼鏡もらっちゃっていいの? これ高いやつでしょ?」 「何度も言わせんな、それは羽瑠のためでもあり、俺のためでもあるからいい!」 「う、うん。ありがと?」 「じゃあ、また明日な!」 「うん!また明日!」 家に帰ると母さんは驚いていたけどすごく嬉しそうだった。 過去にもあったな...こんなこと。 母さんのためにも早くすればよかったかな? いろいろあって疲れたからなのか、 僕は、ベッドに入って直ぐに眠ってしまった。 チュンチュン... バタッ...ドンッガチャ! 「ごめん!翔!遅くなった!」 「おー、おはよう! 今日は朝練ないから全然いいけどよ、 羽瑠が寝坊とか珍しいな〜」 「いつも通り起きたんだけどさ... コンタクトが上手く入らなくて...」 「そりゃー大変だったな笑」 「笑い事じゃなくて、 本当に大変なんだから...」 もうすでにあの眼鏡が恋しいよ... 「拗ねるなよー笑 さ、羽瑠ちゃん行くぞ!」 「ちゃん付けはやめてって何回言えば... って待ってよ翔!!」 先を行った翔を追いかけるように 僕もペダルを漕ぎ始めた。

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