119 / 132

18話

「話し合いは以上だ。」 「さ!かーえろ! 大和!帰りにケーキ屋さん寄ろ〜」 「コクッ...」 「京ちゃんも行く?」 「甘いものは好かん。」 「京ちゃん、人生の半分は損してる〜」 「していないから安心しろ。」 仲良いのか悪いのかどっちだろ? 喧嘩するほど仲良いっていうから... いいのか? 「羽瑠、下まで一緒に降りよう」 そんなこと考えてるとレオが声をかけてくれた。 ほんとに優しいんだから... さすがは僕の理解者だな 「あ、はい!」 「おい、誰が帰っていいと言った?」 「へ?」 「お前にはまだ仕事がある。今日の会議の内容をまとめて部屋に持って来ること。」 「壱哉、さすがにそれはさ...」 「これがこいつの仕事だ。」 そう言うと壱哉さんは部屋から出ていってしまった。 ...うん。これが壱哉さんだった。 「...よし。」 「大丈夫?手伝うよ?」 「これぐらいだったら大丈夫です!」 「じゃあ...これ。 走り書きだから汚いのはごめんね?」 そう言ってレオが渡してきたのは、 会議のメモだった。 「え...神ですか?」 「え?神?笑」 「うっ...神々しい」 その優しさで笑ったりしたらさ、 そこら辺の神を超えちゃうよ? それが分からないなんて罪な男だよ... 「羽瑠ってさ、面白いよね 表情もコロコロ変わるし」 「そうですか? これが普通の反応だと思いますけど... なので、むやみに笑っちゃダメですよ?」 「ん、どうして?」 「みんな恋に落ちちゃうからですよ!」 「・・・落ちないよ?」 「落ちますよ! そこまでいうと嫌味になるって知ってますか?」 レオの笑顔で落ちない人なんていない。 これは親友の僕が保証する! 「ッフ...また君に...ちゃうよ。」 「なんですか?」 「なんでもないよ 本当に残らなくて大丈夫なんだよね?」 「はい!」 「じゃあ、今日は帰るね、 また明日。」 レオが生徒会室を出ていったあと、予想してたよりも30分早く会議内容をまとめ終えた。 「よし!」 いざ決戦の地へ 僕は生徒会長室に向かった。

ともだちにシェアしよう!