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23話

キーンコーンカーンコーン... 「うぉー!!やっと昼休みだー! 羽瑠!屋上行くぞ!!」 「...」 「おーい羽瑠?昼休みなったぞー」 「...」 「メーシーだーぞー!!!」 「うわ!びっくりした! 何回も言わなくても聞こえてるって!」 「聞こえてたら返事しろよ...」 拗ねた翔の顔が面白すぎたのは内緒ね? 笑ってしまいそうなのを必死に抑えて 「ごめんごめん、あとちょっとだったから そんな拗ねないでよ〜」 「ふんだ! 羽瑠は俺の扱いが雑すぎるんだ...」 「もう〜...あっ! 卵焼き!今日の卵焼きあげるから!」 「...甘いやつか?」 「そう!甘いやつ!」 翔はうちの卵焼きが大好きだった。 僕のお弁当から勝手に取って食べちゃうくらいにね... 「よし、許す。」 「感謝いたします...笑」 ちょろいというかなんというか... 親友としてちょっと心配だよ。 「さっき書類、今日の休み時間ずっとそれやってたけど急ぎだったのか?」 「放課後までのだからそこまで急ぎじゃなかったんだけどなんか後回しにするのも気が引けてさ〜 まぁーでも、終わったし! これで美味しくお弁当が食べれる!」 「じゃあ屋上行くか!」 「うん!!」 「今日の数学さ呪文だったよなー」 「呪文じゃなくて公式ね? あれはさ、公式に数字を当てはめていけば簡単だよ?例えばさ...」 「羽瑠。今はやめてくれ... 飯が不味くなる。」 「不味くならないと思うけど... まぁ、食べよっか!」 今日のウィンナーはタコさんにしたんだよね〜 僕の自信作! 「「いただきま...」」 《1-S吉永羽瑠さんは至急天空テラスへ向かってください。》 「へ?」 僕の口に入るはずだったたこさんウィンナーはお弁当箱に戻っていった。 「羽瑠...」 「...聞こえないもん。」 《繰り返します。1-S吉永羽瑠さんは至急、食堂テラスへ向かってください。制限時間は10分です。》 「もう! いちいち制限時間なんて付けないでよ!!」 「羽瑠! お弁当!!どうすんだよ!」 「うーん、すぐ戻るから見張っといて!」 「おっけい!!」 すぐ戻れる...よね? 待ってて、僕のたこさんウィンナー...

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