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第一章・23

「んッ、あ。は、あぁッ」  挿れられていることで、ただのキスが焼けるように熱く感じられる。  ルキアノスの体がわずかに動くだけで、内壁を通して快感が全身を貫く。    キスを終えた後で、ルキアノスは静かに動き始めた。  引き抜かれると、自分の体がそれに付いてゆく。  内壁の襞が逆らいながら彼を引き留める。  一緒に魂まで抜かれてしまいそうな悦楽が身を襲う。 「あぁッ、あ。ん、あぁ!」  思わず声を漏らしていた。  まるで女のような嬌声を。  一瞬、恥を感じたが、すぐに再び押し込まれてきた逞しいルキアノスに我を忘れた。  重ねた手のひら。  絡めた指に、強く強く力を込めた。  彼の手の甲に爪を立て、未知の快楽に身をゆだねた。 「は、あぁッ! あっ、あっ、あぁあ!」  激しいルキアノスの律動に併せて、ギルは腰をうねらせた。  自らのいきり立ったものをルキアノスの腹に擦りつけて、さらに肉欲を貪った。

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