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第一章・24

 ルキアノスの額から流れた汗が、ぱたりとギルの瞼に落ちた。  汗が眼に沁み、涙がにじむ。  にじんでぼやけた片目と、クリアに見える片目とで、ルキアノスを見上げた。  金色の眼の、瞳孔が大きく開いた。 「あッ、あ! は、あぁあ!」  ギルの白濁の液が、ルキアノスの腹に勢いよく飛んだ。  体にかかって落ちてきた精と、ギル自身の棒心をつたう精とがゆっくりと混じり合い、一筋となって後膣に流れ込む。  ルキアノスが腰を打ち挿れるたびに、ぶちゅりくちゅりと粘った音が鳴り響き、果てて脱力したギルの耳に生々しく入ってきた。  射精し、やや落ち着きを取り戻したギルだったが、ルキアノスはまるで壊れたかのようにただひたすら腰を穿ってくる。  興の冷めた頭では、もくもくと自分を犯し続ける男がギルには異常だった。 「やめ、ろ。ルキアノス。もう……いい……やめ、あぁッ!」  不意を突いて、ルキアノスがその滾りを放った。体内に、熱い異物が拡がってゆく。 「は、あ。あぁあ……ッ」  喉を反らせ、体から溢れんばかりの精液を受け止めた。  長く激しくもたらされるルキアノスの射精を受け止めながら、ギルの一度は冷めた頭が再び熱を持つ。   胸を大きく上下させながら、ギルはぎこちなく絡めた指をルキアノスからほどいた。

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