115 / 216
第五章・21
長い時間をかけて、互いを確かめ合った。
どちらが何回受けて、どちらが何回攻めたか。
そんなことなど、どうでも良かった。
ただ、これまで離れて過ごしてきた時間を、今すぐ埋め合わせるかのように急いた。
熱い息、熱い匂い、熱い肌。
部屋中に満ちた熱の中、愛し合った。
「ジー、グッ! もう、ダメ、だ! もう内に、はッ。あぁッ!」
「もう、一回。ギルッ、もう一回、だ、けッ!」
ギルを穿つジーグの動きが、深く速く激しくなった。
ジーグの腕が伸び、ギルの手を探す。ギルもまた腰を波打たせ、ジーグの腹を散々体液で汚す。
そして二人は手を取り合い、指を絡ませた。
「ああッ! あ、あぁ、あ! ジー、グッ、あ。あぁッあぁああ!」
ジーグの精液をたっぷり受け取り続けたギルの内は、ひどく熱くなっていた。
濡れて光り、収まりきれなかった分は外に零れ出し、淫靡な水音をぐちゅぐちゅと立てた。
「ッ、く。ギ、ルぁッ! あ、ぐッ!」
充分に潤ったギルの内へ、ジーグは最後の精を放った。
爪の痕が付くくらいギルの指を掴み締め、一気に射精した。
体内にもたらされるジーグの新しい熱を、ギルは感じていた。
勢いよく、奥の奥まで迸るジーグの精。
腰を反らせ、思い切りジーグに分身を擦り付けた後、自らも解放した。
ギルの放った精をその体に受け止め、そのままジーグはゆっくりと倒れこんだ。
どろどろに汚れた、二つの肉体。
それでも構わず、ギルとジーグは体を合わせた。
両腕で、互いをしっかり抱きしめた。
荒い息が、激しい鼓動が、熱い体温が鎮まる頃に、抱き合ったまま自然に眠りに就いていた。
ともだちにシェアしよう!