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溺れていく⑧
「はあっ…もうお腹一杯です。美味しかったぁ。
社長、ご馳走様でした。
本当に美味しかったです!」
「そうか、良かった。」
あれ程大盛りに盛られた丼もステーキも平らげた俺は、いつの間にか社長に後ろから抱きこまれている。
「あの、社長…」
「うん、どうした?」
「えーっと…どうしてこんな体勢に?」
「俺がそうしたいから。」
「……後片付け、しましょうか。」
「終わってる。」
え!?いつの間に…振り向いた俺の目の前に、ドアップのイケメン画像が!
弾みで唇と唇が掠った。
あっ
ぐっと深く抱き寄せられて、再び唇が重なる。
反射的に目を瞑ると、視界が遮断された分、触れている所の感度が上がって焦ってしまう。
思い切って目を開けると、深い鳶色の瞳と打つかった。
喰われる!
また目を瞑ると、ぬるりと舌が侵入してきた。
「ん、んっ」
俺の口の中をつつき唇を舐めながら、社長が囁く。
「檸檬、俺の名前は?」
「ん…金山…満…んっ」
「下の名前で呼んで。」
「んっ、み、つるさん…むっ」
「ん、いい子。」
満さんの手がバスローブの胸元を割り、固くしこった乳首を摘み上げている。
「やっ」
「気持ちイイよな?もっとトロトロに蕩けるほど愛してやる。
檸檬…お前はもう俺のもの。逃がさない。」
ヤバい、ヤバい、ヤバい
急激に上がる体温。
跳ねまくる心臓。
停止する思考。
…この先の快楽を知っている身体。
「…っふぅ…」口から零れ落ちた甘い吐息。
捏ねあげられる粒の先端からお腹の奥に、びりびりと甘い痺れが湧き起こってくる。
きゅううっと、あるはずのない女性器官 が臍の辺りで疼き始める。
いつの間にか押し倒されて仰向けにされ、満さんの頭が下に降りていった、と思った途端に片方の粒に吸い付かれた。
「あぅ」
“吸い付く”というより“甘噛み”された。
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