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受け入れて認める(7)
ついに瞳さんが耐え切れずに嗚咽を漏らし始めた。
「泣きなさんな!
泣くくらいなら最初からするんじゃないっ!
一生懸命努力する者の足を何故引っ張ろうとする。
突然本家 に半ば軟禁されるような形になっても、健気に受け入れた子です。
自分の味方は誰もいない四面楚歌の状態で、ここのしきたりや伝統を覚えようと必死で食らいついてきてる。
ただ一途に満様のことを思い、あなた達の嫌がらせも私には一言も言いつけに来ないあの子の気持ちを考えたことがあるのかっ。
何のためにここにいるんですか。
どんな子であろうと、当主ご本人が見初めて、御隠居様がお認めになった子です。
それを蔑ろにするとは……恥を知りなさいっ!」
3人は「申し訳ありませんっ」「お許し下さい」と言い続け這いつくばるように伏している。顔を上げることもできず、ただ詫びの言葉を繰り返すだけ。
常日頃、彼女達の仕事上の多少のミスは大目に見ている。手を抜くことなく真面目にしてくれているから。
声を荒らげて叱責することはなかった。
失敗は成功のもと。私も数々失敗してきた。
しかし、仕事とこのことは別物だ。
こんな陰湿なことをするような彼女達ではないと思っていたのに。
私が怒りの爆弾投下をするのは初めてかもしれない。
それ故に尚更震え上がっている。
いや、私に叱られているから、というよりも、解雇された後の自分達の身の振り方に怯えているのだろう。
「……お上 への報告は保留にします。
今は長期のお出掛けの最中ですから。
3人で話し合うなり何なりして、どうするのかどうしたいのか、私のところへ言いにきなさい。」
伏したままの3人を残して、部屋を出た。
「わっ」と悲鳴のような泣き声がしたが、構わずに進む。
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