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受け入れて認める(11)

「ふふっ。私達姉妹がそれぞれに譲り受けていたのも訳があったのかもしれないわね。 そっか…2人が結ばれて、浴衣地も仲良く対に戻った、ってことなのね、きっと。」 「そうかもしれないわね。」 「あの檸檬君が満様と…縁って不思議ね。 姉さんのことだから調べ尽くしてるとは思うけど、あの子は本当にいい子よ。 私が太鼓判を押すわ。証人にもなる。 色々と陰口を叩く人もいると思うけど、私が全力で捻り潰すわ!」 「すみれ…あなたが興奮してどうするの。 檸檬さんが満様に相応しいいい子ってことは分かってるわよ、十分にね。 そういう対応は心配しないで、私に任せて頂戴。 邪魔立てをするようなことがあれば、金山の力を持ってして木っ端微塵に叩き潰すから。」 「……姉さんの方が怖いわ…ぶるっ。」 「ただいまー!あ、聡子さんいらっしゃい! ご無沙汰してます。お元気そうで何より。」 「突然ごめんなさいね。お邪魔してます。久志さんもお元気そうで。」 「姉さんが美味しいもの奢ってくれるって! ねぇ、鰻なんてどう?お高くて暫く口にしてないもの。」 「もう…遠慮のない子ね…久志さん、どう?」 「俺も鰻大好きです!」 「じゃあ決まりね。すみれ、電話して。」 それから出前の特上鰻を堪能して一服してから、久志さんが車を出してくれた。 道中はお互いの近況報告の続きやら檸檬さんの修行のことなんかを話して、賑やかに過ごした。 「姉さん、何かあったら駆け付けるから連絡頂戴。お義兄さんにもよろしくね。 久し振りに会えて嬉しかったわ。 いつまでも若いと思ってないで身体には気を付けてね。」 「ふふっ。ありがとう。伝えておくわ。 今御隠居様に同行して不在なの。 そうね、お互いに。じゃあ、久志さんもお疲れのところをありがとうございました。 お気を付けて。」 名残惜しく別れを告げた。

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