114 / 371
重なる思い(3)
バスタオル越しに熱い塊が当たっている。
引き掛けた腰をぐいと戻された。
「でも、お前が頑張っているのは分かってたから、そんな泣き言も言ってられなかった。
あ、ちょっと愚痴ったこともあったよな。
でもお前がそれを昇華してくれた。
俺も負けずに頑張れたのは、檸檬、お前のお陰だよ。
ありがとう、檸檬。
俺はいい伴侶を手に入れた。
まぁ、ビール腹になるよりいい感じだろ?」
笑いながらそう言うとバスタオルを外し、俺の手を引いてシャワーの下に立った。
「俺に全部任せてくれ。」
問答無用で身体中を洗われる。
勿論抵抗したけど、全く徒労に終わった。
いくら自分ですると言っても聞いてもらえない。
悔しいけど、体格差、腕力差があり過ぎる。
2人を繋ぐ大切なトコロもしっかりと念入りに解された。
ボディソープの滑りを借りて侵入してくる指に感じる自分自身が、嫌で堪らなかった。
思わず溢れ出る「あっ」「んっ」なんていう甘い声が、バスルームに反響するのも嫌で。
もう恥ずかし過ぎて消えてしまいたくて唇を噛む俺の手を取ると、そそり立つ楔に触れさせ
「愛し合ってるんだから当たり前の行為だ。
恥ずかしいことなんて何もない。
傷付けたくないから、絶対に事前の準備は必要なんだ。
俺はお前の中に入りたくて入りたくてずっと我慢してたんだ。
慰めてくれないと暴走するぞ。」
そして
「愛してる」「綺麗だ」「お前だけだ」
とかキスしながら言ってくれてて、俺は満さん自身の重量感に慄きながらも、いつしか2人とも泡だらけになって、恥ずかしさも軽減して笑っていた。
「檸檬、お互いに気持ちイイコト沢山していこうな。
俺はお前と快楽の海を泳ぎたい。
ずっとずっとな。」
「俺も満さんに気持ちよくなってほしい。
俺だけを愛してほしい」
「お前だけに決まってるだろ?」
その頃には、満さんの指が3本埋め込まれていた。
ともだちにシェアしよう!