117 / 371

重なる思い(6)

俺はそっと手を伸ばし、その皺を撫でた。 くすくすっ。 「檸檬…」 「満さん。本家での修行、今考えると楽しかったですよ。 本当に色々と勉強させてもらいました。 俺、なーんにもできない、ってことが1番よく分りましたけどね。 聡子さんって、本当に凄い人です。 あの人の側で身に付けたことは絶対に忘れないと思います。 これで少しは満さんの役に立てたらいいな、って……満さんっ!?」 俺が力説しているというのに、満さんはローションをたっぷりと指に纏わせ、俺の後孔に擦り付けている。 くちゅくちゅという軽い滑った音は、次第にぐちゅぐちゅと淫猥な響きを奏で始めた。 「ダメだ。我慢できない。檸檬の中に入らせてくれ。」 満さんは、がばっ、と俺に覆い被さってきた。 密着する肌の面積が広がり、少し落ち着きを見せていた下半身に熱が溜まり始めた。 「ひとつになりたいんだ。 檸檬、お前を俺にくれ。」 噛み付くようなキスをされて、息が止まりそうになった。 絡み付く舌。 滴り落ちる唾液。 嬲られ吸い取られ、俺は必死に息継ぎにしながらも翻弄されていく。 その間にも、満さんの左手で身体中を撫でられる。(当然右手は俺の後孔にずっとあてがっているのだが。) さっき風呂場で散々弄り倒されて、すっかり解れてしまっているソコは、満さんの指を簡単に飲み込んでいる。 左手の人差し指が胸の突起を掠めた。 ぴりりと広がる快感。 つんと立った乳首を摘まれると、思わず甘い声が零れ落ちた。 感じる所を一度に愛撫されて、気が遠くなりそうだ。 嫌々と首を振っても、唇は離れない。 そんなとこ触って面白いのか!? 俺なんかの声で、満さんが萎えちゃったらどうしよう。 やっぱり柔らかな女の身体の方がいい、なんて言われたらどうしよう。 今更ながら自分を否定する考えが渦巻いてくる。

ともだちにシェアしよう!