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重なる思い(6)
俺はそっと手を伸ばし、その皺を撫でた。
くすくすっ。
「檸檬…」
「満さん。本家での修行、今考えると楽しかったですよ。
本当に色々と勉強させてもらいました。
俺、なーんにもできない、ってことが1番よく分りましたけどね。
聡子さんって、本当に凄い人です。
あの人の側で身に付けたことは絶対に忘れないと思います。
これで少しは満さんの役に立てたらいいな、って……満さんっ!?」
俺が力説しているというのに、満さんはローションをたっぷりと指に纏わせ、俺の後孔に擦り付けている。
くちゅくちゅという軽い滑った音は、次第にぐちゅぐちゅと淫猥な響きを奏で始めた。
「ダメだ。我慢できない。檸檬の中に入らせてくれ。」
満さんは、がばっ、と俺に覆い被さってきた。
密着する肌の面積が広がり、少し落ち着きを見せていた下半身に熱が溜まり始めた。
「ひとつになりたいんだ。
檸檬、お前を俺にくれ。」
噛み付くようなキスをされて、息が止まりそうになった。
絡み付く舌。
滴り落ちる唾液。
嬲られ吸い取られ、俺は必死に息継ぎにしながらも翻弄されていく。
その間にも、満さんの左手で身体中を撫でられる。(当然右手は俺の後孔にずっとあてがっているのだが。)
さっき風呂場で散々弄り倒されて、すっかり解れてしまっているソコは、満さんの指を簡単に飲み込んでいる。
左手の人差し指が胸の突起を掠めた。
ぴりりと広がる快感。
つんと立った乳首を摘まれると、思わず甘い声が零れ落ちた。
感じる所を一度に愛撫されて、気が遠くなりそうだ。
嫌々と首を振っても、唇は離れない。
そんなとこ触って面白いのか!?
俺なんかの声で、満さんが萎えちゃったらどうしよう。
やっぱり柔らかな女の身体の方がいい、なんて言われたらどうしよう。
今更ながら自分を否定する考えが渦巻いてくる。
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