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結婚式(7)
いくら身内だけの式とはいえ、色々とやらねばならないことがあって。
他人が一緒に暮らしていくというのは、中々に難しいのだと悟った。
単なる同棲ではなく生涯を共に歩んでいく、その覚悟が必要なんだと改めて認識した。
それぞれの言い分があり、時には意見の食い違いで喧嘩になったりもした。
でも、ちゃんと向き合って顔を見て話し合って話し合って、お互いが納得のいくようにしてきた。
そして喧嘩した分、ちょっぴりムフフな行為に及んだこともあった。
何をさておいても、俺は満さんのことが大好きで、それ以上に満さんは俺を溺愛している。
元から対 であったかのように、俺達2人は、もう離れられない。
仕事に準備に、非常に慌ただしい日を過ごして…
俺達は今、控室で2人っきり。
横並びにぴったりとくっ付いて座り、俺は満さんに手を握られている。
神式か教会か。
紋付羽織袴もいい。フォーマルスーツも捨てがたい。
2人で随分悩んだけれど、式場のオーナーご夫夫 やスタッフさん達も、我が事のように親身になって相談に乗ってくれ、結局、教会での洋風の式にすることにした。
ノックの音がして返事をすると「失礼します」と言いながら遥さんが入ってきた。
「うわぁっ、素敵だぁ!
やはりお2人でお選びになったスーツがぴったりマッチしてますね。」
遥さんが満面の笑みで褒めてくれるから、ついついその気になってくる。
流石に煽て上手の褒め上手だ。
オーナーさんは同じ苗字だから、必然的に『隼人さん』『遥さん』で名前呼びをしてしまっている。
「お天気も、“これぞ快晴”で良かったですね。
皆様わくわくしながらお待ちですよ。
檸檬様、お父様なんてもう涙ぐんでいらっしゃいます。」
「あー…涙もろいんですよ、うちの父。
最後まで待つかな…」
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