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内緒(24)

「うん、いいな。うん、いい。 お揃いって言った?檸檬のは?」 満さん、喜んでくれてる! 嬉しくってニヤニヤしながら、俺は紙袋からもう1つの包みを取り出した。 「檸檬、開けて見せて。」 甘えるように言われて、紙包みを開けていった。 「あぁ、やっぱりいいな。 ほら、檸檬、こっち向いて。」 俺のピンは、満さんが留め替えてくれた。 満さんは、うんうん、と何度も何度も頷いて、自分のと俺のを見比べては、にへら、と顔を崩して笑う。 「そっか…檸檬が自分で作ってくれてたのか… 凄いな、デザインもいい! これは大切に使わないと…檸檬、ありがとう。 こんなに頑張ってたのに、俺…子供みたいに拗ねて…恥ずかしいよ。 檸檬、ごめんな。」 俺は満さんの両手に、自分の手をそっと重ねた。 「俺こそ隠し事してごめんなさい。 サプライズにしよう!って勝手に自分で盛り上がっちゃって。 俺達はサプライズなしで何でもオープンにした方がいいのかもしれませんね。 満さん、今日、外で何か嫌なことでもあったんですか?」 「んー…ちょっとな。 戻って檸檬を補充しようと思ったら、居ない上に俊樹の奴が変に隠そうとするから、腹が立ってきて…あー、ごめん!」 俺は満さんを抱きしめた。 「もうサプライズは止めにします! 満さん、これで俺、足りてますか?」 「…まだ足りない。」 ぎゅっ  「これは?」 「うーん…」 ぎゅうっ 「まだだな。」 ちゅ 「全然ダメだ。」 サービスで、ちゅっちゅっ 「檸檬…ちゃんと、ぎゅうしたい。」 「……何もしませんよ?“ぎゅう”するだけですよ?」 あ…眉が八の字になった。 甘えてもダメだ。明日ご飯が作れなくなっちゃう。 「今夜は甘えてもダメですよ。明日とびっきり美味しいご飯を作らなくちゃならないんですからね! さ、お先にお風呂どうぞ。」 「れーもぉーーん…」

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