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お楽しみはこれから(9)
「檸檬おいで!露天風呂があるぞ!」
「ええっ、ホント!?
…うっわぁーっ!こんなの初めてぇーーっ!」
テンション爆上がりの檸檬を後ろから抱きしめながら、耳元で囁く。
「風呂では何もしないから…一緒に入って。」
「…絶対何にもしない?」
「うん。その代わりベッドで…」
「…満さんのエッチ。」
こうやって牽制し合いながらイチャつくのもいい。
「温まって、少し早いが晩飯にしよう。
今夜はゆっくりしような。」
「温泉もご飯も楽しみですね!
ねぇ満さん、景色も素敵ですよ、ほら!」
檸檬が指差す先には、白い水飛沫を舞い上げ木々に見え隠れする一本の滝が見えた。
「ほぉ、見事だな…じゃあ早速入ろうか。」
檸檬は恥ずかしそうに頷いた。
お前、さっき俺が言ったこと分かってんのか?
『今夜はゆっくり』って言ったんだけど。
『ゆっくり時間を掛けてお前を愛する』ってことなんだけど。
どうやら何も気づいていないらしい檸檬は、俺の腕の中で大人しくしている。
俺は拘束していた腕を緩めて
「浴衣を取ってくるからな。」
と告げた。
手持ち無沙汰に大人しく待つ檸檬の服を一枚ずつ剥がして、いや脱がせていく。
ここでやらしいことを仕掛けたら、たちまち檸檬のご機嫌が悪くなる。我慢だ、我慢。
檸檬は何か言いたそうだったが、黙って俺のされるがままになり、パンイチになった時には流石に「自分で脱ぐ!」と逃げてしまった。
「はあっ、気持ちイイーっ!!
熱くもなくぬるくもなく…それに見て!お湯が何だかとろっとしてるし、肌にコーティングしてるみたい!」
手を差し出す檸檬の肌の上をあっという間にお湯が滑っていく。
それだけでもエロい。
「若いからな。肌がお湯を弾いてるんだ。」
その腕を人差し指でそっと撫でると、檸檬は「ひっ」と叫んで離れてしまった。
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