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お楽しみはこれまで(2)
これ以上、飲ませたらヤバい!
酔っ払ってきたのか、赤い顔をしてむふむふと笑う檸檬を宥めていく。
「れもーぉーん、二日酔いになったら明日の朝が大変だから、もうその辺で止めておこうか。
ね?ね?」
「やぁーだぁー。だってぇ、いっつもみつるさんばーっかり、おいしいもののむんだもん。
これ、すごぉーくおいしいよぉ!?
おれもいっしょにのみたぁーい!」
あー…既に話し方がヤバい。
完全に酔っ払ってるぞ、これは。
たった2杯でこうなるとは予想外だった。
俺はボトルを手に取るとラベルを確認した。
「うわ、16%か…これは檸檬にはキツ過ぎる…
それは、檸檬がアルコール弱いからだろ?
急性アルコール中毒になったら大変だろ?
な、俺の言うこと聞いて。
ねぇ、檸檬。そもそも今日はどうしてここに来てるのかな?」
俺も必死だ。この後の檸檬とのイチャイチャがかかってるんだ!
「えーっと、あのねぇ、みつるさんのぉー、たんじょうびでぇーす!
くろはらさんがぁ、よやくしてくれましたぁ!」
「うん、そうだね。俺の誕生日だよね。
檸檬は俺に何をしてくれるのかな?」
「うーん、あのねぇ…みつるさんがうれしいことよろこんでくれることするぅ!」
「うんうん。そうだよね。
ねぇ、檸檬。さっきお風呂で何て言ってたか覚えてる?」
「ん?おふろ?んーー、えーーっと、うーーん……えへ、わすれちゃったぁ!」
ずるっ
「そんな…忘れちゃったのか!?
『イチャイチャの続きはベットで』って約束しただろ?
檸檬が酔い潰れちゃったらイチャイチャできないじゃん!」
「うふふっ、やだなぁ、みつるさんのえっちー!
きゃぁーっ、おそわれちゃうーっ!」
「檸檬、こらっ!」
「あははっ、えへっ、みつるさん、だぁーいすき………」
「あれ?おい、檸檬、檸檬!?おいっ!」
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