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お楽しみ、再び(2)
足に力が入らなくなってくる。
引っ掛かる所のない平坦な壁に手をつくように言われ、そうしていたけれど徐々に支えきれなくなって、キュキュッと音を立てながら下に落ちていく。
心臓はどくどく跳ねて、口からは「はん」とか「んふっ」とか、小さく喘ぐような声が零れ落ちる。
お腹の奥からジリジリと感じてきて、知らず知らずに腰が揺れていた。
「…満さぁん…」
我慢できなくなって振り向くと、真顔で俺をガン見する満さんの視線と打つかった。
「…満さん?」
「檸檬…」
喰われる。
熱い目をしたこの獣に。
欲望の火が灯った瞳に灼 かれる。
満さんは俺を見つめたまま、既に固くなっていた楔を俺の後孔にあてがった。
あっ…何もしないままなんて…お互い擦れて痛くなる!
「っ!待って、満さ、あうっ」
視界の端に、満さんが手に持ったローションのボトルが目に入った。
そうか…用意周到な満さんが、俺に痛い思いをさせる訳なんかない。
大した抵抗もせず、俺の後孔は潤滑油を纏った満さんをずぷずぷと飲み込んでいく。
「ああっ…くうっ…ふうっ…ふうっ…」
咄嗟に大きく息を吐くと、それに合わせるように満さんが動く。
「…檸檬、いい子だ…」
昨夜も愛されて解けていた後孔は、簡単な刺激だけで喜んで満さんを受け入れていた。
ぐちゅりぐちゅりといやらしい音を立てて、大きな引っ掛かりも難なく収まっていく。
狭い隘路を抜き差しされ、まだきっと半分くらいしか進んでいないだろうに、俺のナカはヒクついて満さんに纏わり付いている。
気持ちイイ。もっと満さんで満たしてほしい。
早く早く、と焦る気持ちが態度に出たのだろうか、満さんが俺の腰を掴んで、グッと強く一気に捩じ込んできた。
「あうっ」
ざり、と下生えの当たった感触で、根元まで満さんが入ったのを感じた。
満さん自身は、俺の中で熱く脈打っている。
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