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お楽しみ、再び(7)

…そうじゃなかった。 震える満さんの下半身が、ぐっ、と硬化を増し熱を孕んだのが分かった。 俺の唇を甘噛みした満さんは 「…ったく、無自覚に煽りやがって…これだから俺の檸檬は…檸檬、もう寝かせてやらない。 寝かせる自信がない。 俺が果てるまで付き合え。」 噛み付くようなキスを受けながら俺は、満さんの何かのスイッチを入れてしまったことに気が付いた。 ギラギラとした欲望の炎が瞳の奥に燃えていた。 後悔先に立たず。 全くもってその通り。 猛獣と化した満さんを止める術はない。 自分が無意識に誘ってしまったとはいえ、一晩中啼かされるはめになるとは… 揺さぶられて目の前の空間がぐらぐらと揺れる。 絶え間なく俺の口から溢れるのは、吐息混じりの甘く掠れた声。 繋がった部分は、ぐじゅぐじゅといやらしい滑りを帯びた音を立てて、満さんの根本が当たる度に破裂音が響いていた。 一体、何度達したのか、もう分からない。 イきっ放しの俺の身体は、何をされても震えて満さんを受け入れるだけ。 本当に、本当に抱き潰される。 …でも、いいや。 好きな人に請われて抱かれて、愛してると囁かれて… 「檸檬…檸檬…檸檬…」 満さんが俺の名前を何度も何度も呼ぶ。 声が出なくて、応えるように伸ばした手を掴まれ、絡み付け合ってシーツに縫い止められた。 激しい抽挿に感じ過ぎて、知らず知らず溢れる涙を舐め上げられ、また穿(うが)たれる。 まるで理性を失った獣のようなまぐわいに、俺はただ翻弄されて乱されて、それでも満さんを求めていた。 …もう、限界だ…目の前にチカチカと星が飛んでいる。 脳天まで駆け上がる快感の波に抗えず、俺は意識を手放してしまった。 「檸檬!?檸檬!おい、しっかりしろっ!檸檬っ!」 焦る満さんの声が遠くに、聞こえ…………

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