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ご褒美(3)
次に目覚めた時には、檸檬はまだ俺の腕の中ですよすよとあどけない顔をして眠っていた。
ふっ、かーわいいなぁ…
唇にそっと触れるだけのキスをする。
擽ったかったのか、んんっ、と唸りながら身じろぎをした檸檬は、ゆっくりと目を開けた。
俺の天使のお目覚めだ。
「おはよう、檸檬。起こして悪かったな。」
「…んー、満さん…おはよぉ……ん?あれ?
うっわぁーーーっ!今何時っ!?
ヤバいっ!寝過ごしたぁっ!遅刻、遅刻だよっ!
何呑気に寝てんの!?満さんっ!早く」
檸檬は布団を跳ね上げ、ベッドから飛び降りようとする。それを阻止して、腕を掴み自分の方に引き倒した。
「檸檬、落ち着け。ここは旅館で俺達は休暇中だ。大丈夫。」
慌てまくる檸檬の頭をぽんぽんと撫でると、暫くキョトンとしていたが、思い出したのか
「…えへ、そうでした…あー、吃驚した…」
と言いながら、もう一度布団に潜り込んでオレの胸に擦り付いてきた。
うおっ、堪らん。
何でこんなにかわいいんだ!?
お互い裸で、オマケに朝勃ちしてるところへもってきて、こんな愛らしいことをされたら…
檸檬の腰をぐいと引っ張り、擦り付けてやった。
「…満さん…その…ソレが…」
「うん、コッチも起きてるな。ははっ。」
「うっ…コレは夜までお休みですっ!」
「えっ、檸檬、そんな…夜まで!?お預けか!?」
檸檬は、うーっ、と唸りながら、俺の胸に顔を擦り付けている。
「檸檬…せっかくの休みなのに…まだまだ時間はたっぷりあるじゃないか…寂しいなぁ…2人でのんびりできる機会なんて、暫くないんだけどなぁ…
俺は檸檬ともう少しイチャイチャしたいなぁ…」
耳元でくどくど切ない声で訴える。
わざとらしくため息なんかも加えてみた。
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