305 / 371

してやったり(20)

嫌だ嫌だと言いながらも、満さんに煽られて、すっかりその気になってしまった俺は… 結局… 追加の1セットも汚してしまう羽目になって… 俺は今…… 砕けそうな腰の痛みと、喘ぎ過ぎてカスカスの声に(おのの)きながら、満さんの手当てを受けている。 その前に、恥ずかしいけど動けない俺は満さんのなすがままに、ベタベタのカピカピになった身体や、ナカまですっかり綺麗にされてしまっていた。 俺をそっと抱きかかえて移動させシーツまで交換してくれて、花の香りの柔軟剤のいい匂いに包まれている。 満さんは慣れた手付きで、俺の腰回りに湿布をペタペタと貼っていく。 「…これでよし、と…檸檬、他に痛いところはないか?」 「…(全身が痛いんですってば)…」 「ごめんなぁ…でも檸檬が余りにもかわいくてエッチで止まらなくってさ。」 「(俺のせいなんですか!?)」 「いや、ごめん、俺のせいだな、ムフッ」 「(何でドヤってるんですか?)」 「あ、別に他意はないぞ。檸檬はどこを取っても俺のものなんだ、と思ったら何だか嬉しくてな… それに、俺のリクエストに応えてくれてありがとう。 ううっ…思い出したら、また…」 「(もう、もう、暫く無理ですからねっ!!)」 「分かってる、分かってるって! 檸檬!怒らないでぇ!!」 満さんは、マジ切れしそうな俺を宥めるように頭を撫でて、頬にキスすると部屋から出て行った。 ああっ…こうなることは予想できてたのに…程々に拒否すれば良かったのに、できなかった… 満さんのあの超絶色っぽい顔と、雄の匂いと、声にやられてしまった… ううっ、やっぱり俺のせいか…まんまと満さんの罠にかかってしまったよ… まだ痛む腰を摩りながら、明日は起きることができるのか不安で仕様がなく、ため息ばかりをつく俺なのだった。

ともだちにシェアしよう!