42 / 135
8
だが、流石にそれは甘かった。何たって、あの鬼畜で冷酷な女王様気質の藍堂だ。やられっぱなしの訳が無い。
「いっ、てぇ…!」
「ちょ、大丈夫か?!」
藍堂に顔を近付けた瞬間、俺がしようとした事に感付いた藍堂は、思い切り俺の唇に噛み付いて来た。
それはまさに食い千切られる勢いで、俺の唇からは血が零れる。
「…神崎、てめぇドMの分際で調子に乗り過ぎなんだよ」
「っくそ、言ってろ」
「神崎、血出てる!って、わっ!」
俺は唇から流れる血を無造作に拭い、両手で藍堂の腰を掴んで引き寄せ、一気に性器を奥まで挿入した。
その勢いで、中に入っていた久我の指はズルっと抜けた。
正直、藍堂に唇を噛まれた瞬間イきそうになった。けどそれじゃ、藍堂の思う壺だ。
せっかく藍堂に好き勝手出来るんだ。これでイくのは勿体ない。
「っは、てめぇは大人しく…喘いでれば、良いんだよ」
「毎回喘がされて、たまるかよ…っく…ん…」
「ちょ、お前らヤるのか喧嘩するのかどっちかにしろよ」
お互いに腰をガツガツと押し付け合う俺達を見て、久我が一人で慌てていた。
藍堂は余程苛ついているのか、俺の前髪を鷲掴みながら腰を振って来る。
髪を引っ張られる痛みと、性器への激しい快感が入り交じり、目の前に火花が散る。
「というか、俺も挿れたいんだけど」
「はぁ?てめ、きたねぇもん擦り付けんな」
「ひでぇ!なぁ、良いだろ?」
傍で見ていた久我が、我慢出来なくなったのか性器を取出し、勃起したそれを藍堂の尻に擦り付けていた。
すでに藍堂の中には俺の性器が挿っている。
藍堂は心底嫌そうに眉を寄せて、逃げようと俺にのしかかって来た。
ともだちにシェアしよう!