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「っおい、田渕…離せ」
「気持ち良くなって来たか?」
「っ、ならねぇよ」
勃起はしてないけど、こんだけ触られたらマジで勃ちそうだ。
それはノンケの俺としては死んでも避けたい。
イツメンの奴等とヤるのは遊び程度で、一度も勃起はした事無いし、挿れたくなった事も無い。
「中々難しいな」
「いい加減にしろ馬鹿」
「っわ!」
痺れを切らし俺は勢い良く身を起こして、そのまま田渕を押し倒す。
危うく勃起はして無い。
けど、田渕相手に好き勝手されるのは気に食わないな。
「榊原、怒ったか?」
「別に。ただ少し、お前にはお仕置きだな」
俺は不安げに問い掛ける田渕にそう言って笑みを含めば、田渕のズボンに手を掛け、ズルッと引き下ろした。
「榊原、今の顔すごいえっちだぞ」
「普通だ。つか、何だこれ」
何故か赤面してる田渕を余所に膝までズボンを下ろすと、何かが床に転がった。
それに目を向けると、卵形でピンク色をした物体が床に落ちている。
「田渕、お前ローター持ち歩いてるのか」
「いざとなった時に、皆に使って貰える様に常に常備してるぞ!」
「どんな時だよ」
そこまで田渕が玩具好きとは思わず、俺は呆れながら転がったローターを手に取る。
ローターはAVとかで良く見るが、実際使った事は無い。
俺はローターを手の中で転がし、下に居る田渕に目を向ける。
まさか自分で使われるとは思って無いんだろうなコイツは。
既に俺も含めてアイツらに散々使われたくせに。
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