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今日もいつも通り藍堂に呼び出されて教室に来たのだが、藍堂の姿が無い。
人の事を呼び出しておいて居ないってどういうことだ。何時もなら机で踏ん反り返ってるんだが。
「田渕、永野、藍堂は?」
「神崎か!藍堂ならさっきまで居たぞ?」
「なんか、誰かに呼び出されて出て行った」
「誰か?」
藍堂を呼び出す奴…?まさか、この前藍堂を口説いてた奴とかじゃないのか。それか、藍堂に好意を寄せてる奴等。
藍堂に限って襲われてるとかは無さそうだが、これは探しに行くべきなのか。
「藍堂がどうかしたのか?」
「いや。呼び出した奴って、どんな奴?」
「柄悪そうなのが何人か居た」
やっぱりか。面倒な事になりそうな予感がする。とりあえず俺は教室を出て、藍堂の捜索を始めた。
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数人の男子生徒に呼び出され、仕方なくついて行けば空き教室に連れ込まれた。まぁ、こんな事だろうと思ったけどな。
「どーしても相手してくれないってんなら、ちょっと強引にしちゃうぜ?藍堂」
「しつけぇなくそ野郎。誰がてめぇなんかとヤるかよ」
「っ、あのチビはいいのかよ」
「あ?あれは別だ」
すると男はカッと顔を赤くし、周りにいた奴等に何やら指示すると、二人が俺を背後から押さえつけて来た。
「あんなチビガキより、俺らが悦くしてやるよ」
「は、ほざけカス。この俺を満足させられるとでも思ってんのかよ」
「っ!…お前ら、脱がせ」
男の指示で、俺を押さえつけている男以外の二人が、俺の制服を脱がし始めた。
乱暴に制服を脱がされ、数人の舐めるような視線が俺を纏う。
「すげぇ、女より綺麗じゃね」
「これなら全然男でもイけるわ」
興奮した様子の奴等が、リーダー核である男の指示と共に、俺の身体に手を伸ばして来た。
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