76 / 135
4
「はっ、田渕、離せ…」
「んむ、もしかして、イきそうか?」
余裕の無い榊原の声が頭上から聞こえて、俺は思わずにやっと笑みを浮かべる。
すると榊原は、ガッと俺の髪を掴むと、思い切り喉奥まで性器を突っ込んで来た。
「んぶ、ぐぅ、んんっーー!」
「っくそ、お前が悪いんだ。俺はこんな…っく」
ガツガツと喉を亀頭で突かれて、俺は息苦しさと嗚咽感から涙が零れる。けど榊原は容赦無く腰を押し付けて来て、そのまま喉奥に精液を吐き出した。
「っおえ、げほっ、ひゅっ…は、う」
「……」
ようやく榊原の性器が口から抜かれ、俺はげほげほと噎せながら肩で必死に呼吸する。
もしかして、榊原は怒ってしまったのだろうか。俺はそんな不安から泣きそうになる。
恐る恐る榊原を見上げ様としたら、グイッと肩を押されて押し倒された。
「榊原…怒ったか…うぐっ」
まさか榊原に嫌われた?そう思ったら、次々と涙が溢れて来た。
すると、榊原は俺の眼鏡を外した。そしてそっと頭を撫でて来た。俺はビクッと思わず身体を震わせる。
「悪い、やり過ぎた。正直、自分でもわかんねぇんだよ。今まで女にしか興味なかった俺が、男のお前に興奮して勃起してるのが」
「怒って、ない…のか…?」
「あぁ、別に怒ってない」
「ふえ、よがっだぁ~ 」
「ちょ、泣くなよ」
すっかり嫌われたと勘違いした俺は、安心して泣きじゃくってしまった。
榊原は困った様に俺をあやし、俺はぎゅっと榊原に抱きつく。
そして気付いた。榊原の一回達したそれは、まだ萎えていない事に。
「…榊原、まだ勃ってるな」
「……」
「これはもう、俺はノンケじゃないって、言い逃れできないな?」
「…マジかよ」
「榊原、挿れてくれ」
「っ、くそ…!」
あぁ、遂に俺は榊原と。
ともだちにシェアしよう!