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「はぁ〜…マジか」
在ろう事か俺は、女を抱きながら田渕との行為を思い出し、田渕でイってしまった。
俺はその事実を受け入れる事が出来ずに、1人教室で頭を抱える。
男の乱れた姿を思い出して興奮するなんて。いや、違う。男に興奮してるんじゃない。
田渕だ。いつメンを除いて、田渕以外の男に興奮出来るかと言ったら、あり得ない。想像するだけでも悪寒が走る。
そうだ。やっぱり、全て田渕の所為だ。
「榊原ー!エッチは終わったか?帰ろう!」
俺を悩ませる全ての元凶が、のんきに教室に入って来た。
「というか榊原、俺を誘ってくれれば良かったのに!もう俺でも勃つんだからな!」
「……」
悪気は全く無いのだろうけど、無邪気にそう言いながら腕を組んで来る田渕。
そんな田渕の腕を、俺は無意識に振り払っていた。
「さ、榊原?どうしたんだ…?」
俺にそんな事をされるとは思っていなかったのか、田渕は驚いた顔で俺を見る。
俺も田渕にそんな事をしたくなかった。けど、俺が悩んでいる事をサラッとなんの悪びれも無く触れて来る田渕に、俺は苛ついてしまった。
「俺、何かしたか?」
「…いや、悪い。俺この後も用あるから神崎達と帰れ」
「あ、あぁ、分かった」
オドオドと問い掛けて来る田渕に、俺は適当に嘘を吐き、田渕を置いて教室を出た。
少しやり過ぎたな。今日は頭を冷やして、明日謝るか。
俺は一人自己嫌悪に襲われ頭をぐしゃりと掻きながら学校を後にした。
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