98 / 135
3
******
「榊原が冷たい!!」
「どうした急に」
「うっせぇ田渕」
「最近、榊原が俺に対して冷たいんだ。エッチした日から…」
机に突っ伏して喚く俺。そんな俺を怪訝そうに見る神崎と、面倒臭そうに睨む藍堂。久我と永野は放課後デーとだそうだ。
「確かに、最近女遊び増えたな。現に今も女の所だしな」
「神崎もそう思うだろう?!」
榊原に手を振り払われてしまった日から、榊原が俺に対して冷たいというかぎこちなくなった。
いつものように軽いスキンシップを取ると何故か避けられ、二人で空き教室に行こうとしても、女子との約束を優先されてしまったり。
これは完全に、避けられてるとしか思えない。
「俺らより、女の方が良くなったんじゃねぇの?」
「な、なんだって?!」
「だからうっせぇ」
藍堂の何気無い言葉が思い切り突き刺さる。
やっとノンケだった榊原が俺達相手に勃起して、エッチしてくれる様になったのに!
それなのに、今まで以上に女遊びをする様になってしまったら、俺の努力が水の泡だ。
もう、榊原は俺達と一緒には居てくれないのか…?
「田渕は、榊原とどうなりてぇの?」
「毎日エッチをいっぱいしたい!!」
「そ、そうか」
「は、きめぇ」
「それって、付き合いたいって事か?」
「付き合う?」
神崎の言葉に、俺の思考はストップしてしまう。
ともだちにシェアしよう!