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「おぉ!前より広いな!」
「はしゃぐなよ」
部屋に入るなり俺はラブホ特有の大きなベッドに飛び込んだ。
やっぱり、こういう所に来るのは楽しいな!しかも今日は、恋人になった榊原と一緒だ。
「寝心地いいなーこのベッド」
「お前は、寝に来たのかよ」
「もちろん、エッチしに来たぞ!」
「ったく、お前のそういう無防備な所…」
「無防備?」
仰向けで寝っ転がっていると、ギシッと上に榊原が跨って来た。
目の前の恐ろしい程に整ったその顔に見下ろされるだけで、俺の身体はドクリと熱を帯びる。
「…すげぇ、そそる」
「…エッチだな」
「お前に言われたくねぇ」
「だって榊原、今の顔すごく厭らしいぞ」
「恋人がベッドに無防備に転がってんだぞ、当たり前だ」
「改めて恋人って言ってもらえると、嬉しいな」
「あー無理、田渕…」
「ん、っ」
ガブッと噛み付く様に榊原にキスをされ、俺は両手で榊原の後頭部を掴み、ぐしゃりと髪を乱す。
「はっ、ん、む…ふ、ぅ、はぁ」
「っ、は…」
何度も角度を変えながら唇を食まれ、舌を自ら伸ばせばじゅるっと吸われ腰がジンッと痺れる。
榊原のキスは、気持ち良すぎて頭が真っ白になってぶっ飛びそうだ。
俺は必死に榊原にしがみ付きながら、その甘く激しい口付けに応える。
「あっ、うん…ん、ンッ…」
舌で上顎をズルッと擦られると、全身に快感が走り身体がビクンビクンと震える。
このまま榊原に抱かれるのも良いけど、せっかくラブホに来たのだから、俺はやりたい事がいっぱいある。
「さかき、ばら…待ってくれ…」
「…なんだよ」
すでに力の抜け落ちた腕でペシペシと榊原の胸を叩くと、榊原が口を離した。
「ヤる前に、一緒にお風呂に入りたい」
「は、風呂?」
「この前は、榊原しかシャワー浴びなかったしな」
中断され少し不満気な榊原には申し訳ないが、ラブホのお風呂は一回で良いから入ってみたいんだ!
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