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第2話

その日は疲れてすぐ寝た。 目を開けるとそこは真っ暗で何も無くて隣に優成も居なかった。 誰の人影が見える。 「だ、誰?ねぇ、ここ、どこ…?」 振り向いたその人は… 「か…奏多兄…?」 僕の大好きな兄。 「奏多兄だよね!!ねぇ!ここどこ!?」 「お…なん…が…………せ………る……な…………ろ…!」 「な、何?よく聞こえない!」 「お前なんかがあいつと幸せになれるわけないだろ!」 「え……?か、奏多兄……?」 「お前はβだ!Ωじゃない!せいぜい捨てられろ!いかに自分が愚かだったか思い知れ!」 「奏多兄…!待って!奏多兄!どういう事!?ねぇ奏多兄ってば!ねぇ!」 奏多兄に向かって走ろうとするけどよろけてうまく走れない。追いかけなきゃいけないのに、まだ聞きたい事たくさんあるのに。奏多兄は僕に幸せになれよって言ってくれたことがあったからきっとあれは奏多兄じゃない。でも…あれは紛れもない僕の兄。奏多兄。ねぇ…奏多兄…どうして…?そんなこと言うの…?涙が溢れて止まらない。 「……ね!…し………お……!……ね!」 だ、誰…? 「茜!どうした!?起きろ!茜!」 優成だ… 「幸せになれるわけないだろ!」 やめて奏多兄… 優成…助けて…怖いよ…捨てないで…

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