10 / 15

第10話

目が覚める。また真っ暗。 「奏多兄ー?居る…?」 声を掛けてみる。返事はない。あたりを見渡しても真っ暗。 一瞬。ほんの一瞬だけ白い何かが僕の前を横切った。その何かの方を向くけど 暗闇が広がってるだけ。 「茜…」 「か、奏多兄!!」 姿は見えないけど…今日はちゃんと聞き取れる! 「今日…会社……行かない方がいい…」 「え?どうして?」 「いいから。行かない方がいい。もし行くなら単独行動は絶対にするな。短距離であっても」 「奏多兄?な、なにかあるの?教えて?」 「ごめん。言ってあげたいんだけど言えないんだ。ごめん。」 「…わ、分かった。1人にならなければ良いんだよね!」 「うん。で一緒に居る人はこの前1番に付き合ってるのがバレたあの先輩か彼氏にして。」 「分かった…!その他の人はダメなんだね!」 「うん。分かってくれて良かった…あ、そろそろ時間だよ。目覚めないと。」 「またね。奏多兄。」 「うん。またな。茜。」 目が覚める。まーくんはまだ眠ってる。起きたら話さなきゃね… 「さて!朝ご飯作らないと…」 まーくんを起こさないようそっと布団から出て、キッチンへ向かって、朝ご飯を作る。 「ん…あーくん…おはよ…」 「あ!まーくんおはよう!!」 「なんか…さ…」 「どうしたの?」 「なんか…胸騒ぎがするんだけど…」 「え?あ、そういえばね?また夢に奏多兄が出て来てね?今日、僕に何かあるから誰かと一緒に行動してって。それもまーくんか、先輩にしてって言われたんだけど…」 「そうなの…?今日は…あいつ懲らしめるのはいいや。あーくんと一緒に居る。」 「ほ、本当?」 「うん。なんかあったら守ってあげるよ。」 「ありがとう。まーくん…!好き。」 自分から抱きしめるって初めてかも…?嫌って言われないよね…? 「あーくん、絶対顔上げないで。」 「なんで?」 「赤いから…見られたくないし…///」 僕はすぐに顔を上げる。 「わ…!真っ赤…僕もこんな感じなんだ…!赤いまーくんもかっこいい。」 「そ、そりゃどーも…笑」 「もうちょっと…このままでいい?」 「いいよ。」 今日はちょっと怖いから…今日だけ…甘えさせてね!

ともだちにシェアしよう!