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第3話 ②★
すると、はあっ、と大きな溜息をはいて樹が圭介の胸から手を離した。
「分かった。焦らすの止めるわ」
樹がさっさと圭介の前へ回ってきた。圭介の両脚を開いて顔を股間に近づけていく。
「ちょっ、なになに? 何すんの??」
「何って。フェラじゃん」
「え?? え?? ちょっと、待て! 俺、男にされたことないっ!!」
っていうか。彼女でもない。
過去付き合ってきた彼女たちとはもちろんエッチはしてきた。けれど、いつも圭介がリードしていたし、口でしてもらうのは申し訳ない気がして強要したこともないし、彼女たちから申し出されたこともなかった。
「もしかして圭介、されたことねぇの?」
「…………」
その沈黙を肯定と取ったらしく、樹が嬉しそうにニヤついた。
「マジで? なら、気合い入れてするわ。圭介への初フェラ」
「その言い方……ちょっ、あっ」
下着の上から樹が圭介のアソコを軽く咥えてきた。それだけで、ビクンと体が反応する。そのまま舌を使ってじっくりと舐められる。
うわっ。やばいっ。
直接ではないその刺激が逆に圭介を興奮させた。我慢できずに声が漏れる。
「んっ……はっ……あっ……」
絶妙に強弱を付けて樹が舌を這わせた。初めてのことなので比べる対象がないけれど。たぶん、これはうまいと言えるレベルなのではないだろうか。
じんわりと、先走りが下着を濡らす。樹が口を離してこちらを見上げた。
「濡れてる、ここ」
「……分かってるって」
恥ずかしさに顔が赤くなっているのが分かった。こんな姿、今まで誰にも見せたことがない。じっと圭介の顔を見ていた樹が呟いた。
「……可愛いじゃん」
「は?」
突然がっと下着を掴まれた、そのまま勢い良く下にずり落とされる。露わになった圭介のアソコを即座に咥えられる。
「あっ、ちょっ……樹? ああっ」
咥えた途端、最初から強めに口で扱かれる。一気に下半身辺りが熱くなるのを感じた。
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