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第5話 ㉘★

「解れてきた」  そう樹が言って、その指を奥へと徐々に深めていく。ぬちゃぬちゃとヤラシイ音がする度に、圭介の中の羞恥心と一緒に高揚感も上がっていく。気づくと指が3本に増やされていた。  樹の指が自分の中で動く。それを自覚するだけで。なんとも言えない興奮が圭介を襲った。  樹が探るように指を動かした。何かにカリッと当たった瞬間。 「んあっ」  急激な快感が込み上げてきて、圭介の体がびくんと波打った。  何これ?? 「ここ?」  樹がそこに集中して指を動かす。 「ああっ……ちょっ……あっ……そこっ……うわっ……」 「圭介、言ってること意味不明」  びくびくと圭介の意思とは別に体が反応する。同時に今まで感じたこともないような快感が絶え間なく圭介を襲った。 「あっ、あっ、あっ、うわっ……ああああっ」  ぶわっと快感の波がぶつかるように迫ってきて、最後は何も考えられなくなった。理解したことは、それがこの上なく気持ち良かったということだけだった。 「う……あ……」  乱れる息を整える。これが……中イキってことか。

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