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最終話 ㉞★
遠慮なくグリグリと動かされるその感触が、何とも言えない快感を運んでくる。
「あっ……んんっ……」
「ここ、触って欲しい?」
「え? あっ、んあっ、やっ……」
ニヤリと笑いながら樹が中の敏感な箇所に指を引っかけてきた。ビクビクっと腰が震える。
「もう触ってるじゃん! ……あっ、あっ、ああっ、イっ……」
あああっ!!と大きな声を上げて中で絶頂に達した。すっと指が抜かれる。腰抜けのようになって動けない。
「は……は……んん……」
肩で息をしている圭介の唇に樹の唇が重なってきた。途端に深いキスになる。裸で抱き合いながら、キスを続けた。
長い長いキスだった。お互いの味や匂い、唇の感触や触れ合う音。そして欲で満ちた瞳。
その全てをこれでもかと脳に焼き付ける。忘れないように。
樹には5感はないはずなのに。圭介の何もかもを余すことなく感じ取っているように感じた。
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