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第五章・8

「あ、あぁんッ! はぁ、はッ。ふ、ぅんんッ!」 「白川くんは、可愛い声で啼くな」 「あぁ、そんなにぃ! お、奥までッ!」 「出すぞ」  誠は、勢いよく瑞樹からペニスを抜いた。  内壁が逆らって激しく擦られ、瑞樹は火花が散るほどの快感を得た。 「ひ、あぁあ! はあぁアんんッ!」  白い胸に、誠の熱い精が撒かれる。 「う、うぅ、んん……ッ」  恍惚の際で、瑞樹はその精を手で緩慢に混ぜ合わせた。  指についた体液を、ぺろりと舐めた。  誠の性欲処理としての仕事も、続いていた。 「もう、怖くはないな?」 「はい……」  事後は、うっとりと誠の横で彼の腕枕で寝物語を聞くことが常だった。 「バラの研究に専念したいので、一般向けの植物園は閉めたんだ」 「亡くなった祖父や父の残してくれた財産で、私は食いつないでいる」 「屋敷で働く人間は、以前から仕えてくれている者だ。辞めたくない、と言ってくれてね」  そうやって自らを暴いてくれる誠の顔は、これまでと違い柔和だった。

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