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第八章・3

 それからの誠は、眼に見えて明るくなった。  たとえバラの花が青く咲かなくとも、うなだれることは無くなった。 「残念だったな。次に期待しよう」 「その意気です、叶さん!」  誠の変貌に、石丸はことのほか喜んだ。 「白川さんが来てから、若様はあんなに明るくなられました」  一体、どのような魔法を使って?  その問いには、答えられない瑞樹だ。 (エッチで充電、なんてとても言えない!)  三ヶ月で辞めていった助手の記録を更新し、瑞樹が入社してから一年以上の歳月が過ぎていた。 「白川くん、この液体肥料を1000倍に希釈してくれ」 「はい、叶さん」  仕事では、そんな会話をしている二人だが、夜の顔は違うものになっていた。

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