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第八章・4

「瑞樹、どうだ。もう、降参か?」 「んぁッ! ヤ、あぁ! そこは、そこはダメぇえ、誠さんンッ!」  びゅるッ、と瑞樹の精が飛んだ。  それでも、誠は責め立てる。 「瑞樹、瑞樹ッ!」 「あ、ひぁッ! もう、もうダメ。壊れ、るぅう!」  スキンも無しに、誠は瑞樹に種付ける。 「あぁあ、あ! んあッ、あぁ!」 「瑞樹……ッ」  ぐりごりと腰を擦り付け、その奥の奥まで塗り付ける。  一滴残らず、注ぎ込む。 「あ……、誠、さぁん……」  蕩けた表情で、瑞樹は誠の名を呼ぶようになっていた。  誠も、瑞樹の名を呼びながら果てるようになっていた。 (でも、ちゃんと『好きだ』とか『愛してる』とか言ってくれたことは、ないんだよね)    それだけが、不満。  それだけが、不安。  そんな瑞樹の心中を知ってか知らずか、今夜も誠は彼を抱いて眠った。

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