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「んっ……ぁっ!」
後孔の奥を激しく穿たれ小さな喘ぎが口から漏れる。
「くぅっ……ん」
無意識に前へ動いた身体は腰を掴まれて引き戻された。体調が良くなってから……歩樹は連日犯され続け、徐々に快楽へ慣らされてゆく自分の身体が恨めしい。
「いい加減、声我慢するの止めたら?」
耳元で囁く声に振り向くだけの気力もなく、拒絶を込めて頭を振るとチッと舌打ちの音がした。
「いぃっ!」
乳首を抓られ身体が強張る。背面座位の体勢だから腕は自由に動かせるのに、彼を拒絶出来ない理由は歩樹の身体に無数についた痣が物語っていた。
「ホント、プライド高いよな」
「っ!」
ペニスの先を指で弾かれ、突き抜けた痺れに身体が跳ねる。
「こんなになってんのに、まだ我慢出来るんだ」
「……やめっ」
根本を紐で戒められたペニスを強く扱かれて……歩樹の視界は生理的に出た涙で滲んだものとなる。
「イカせてって言えたら、楽にしてやるよ」
「んぅっ」
今度は乳首を優しく撫でられ、妙な感覚に鳥肌が立つ。
(俺は……馬鹿だ)
感情を消して人形のようになろうと何度も思っているのに、私生活でもセックスでも……主導権を渡たしたことなど今まで一度も無かったから、上手く出来ずに怒らせる。
「また、痛い目見たい?」
「っ!」
尿道口に爪を立てられ緊張に……歩樹は身体を強張らせた。二日程前、そこへブジーを挿入され、裂かれるような痛みに苦しんだ記憶が頭に甦り、思わず腰が引けてしまう。
「……カせて……くれ」
「なに? 聞こえない」
「っっ……止めろ!」
先端に……小指の先を捻じ込まれ、堪らず歩樹が腕を掴むと、背後の楓は喉で笑って耳朶を軽く噛んできた。
「そんなことして、いいんだっけ?」
「っいっ!」
舌が耳を這う感覚に、ハッとして腕を離すけれど、仕置きとばかりにグリグリ抉られ身体が何度も跳ね上がる。
「ねだれよ。じゃないと……」
「やめろ……わかった、言う……から」
恐怖に竦んで声が掠れた。殆ど同じ繰り返しなのに、割り切れないのは自分の方だと頭の中では分かっていても、どうしても逆らってしまう。
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