24 / 119

24

「……かせて、イかせてくれ」 「どうやって?」 「んっ……紐、取って、後ろ……突いて」 「色気がないな。ま、いいか……腰まで振ってねだれたから、兄さんにしては上出来だ」 「くっ……ふぅっ」  ペニスを離れた楓の指が唇を割って差し込まれ、苦味に顔を逸らそうとすると更に奥へと入ってきた。 「自分の出したモンだろ? ちゃんと綺麗にしろよ」 「グッ……んぅっ」  屈辱的なその行為に抗うだけの気力はないから、歩樹は指へと舌を絡めて舐めしゃぶる。 「最初からそうやって素直になれば、痛い思いしなくて済むってそろそろ学べば?」  嘲るような楓の声音に胸がギュッと引き絞られるが、考えれば悲しくなるから敢えて聞こえないフリをした。 「悦過ぎてなにも聞こえないか……ほら、解いてやるから好きなだけ撒き散らせよ」 「んっ……あ、あぁっ」  紐がスルリと解かれた途端、前立腺を強く突かれて強制的に開かれた口からとうとう喘ぎが漏れてしまう。 「イケよ淫乱」 「やっ……あぅっ!」  激しくなった突き上げに、押し出されるみたい白濁が飛び散った。そして。 「く……んぅ」  一瞬の後、腹の中へと生温かいモノが注がれる。 「後ろだけで達けるなんて……もう立派なネコだな」  脱力した身体はそのまま倒れそうになったけれど、背後から前に回された腕がそれを赦してくれなかった。 「……く、早く抜け」 「兄さん震えてる。怖かった?」  歩樹の言葉は()()なく無視され更に強く抱きしめられる。 (また……だ)  凌辱が終わった後、何故か楓は労るように歩樹を優しく抱き締める。その意味が良く分からないから、落ち着かないし戸惑った。 「それとも寒い?」  見当外れな質問に、歩樹は首を横へと振る。『怖い』なんて言えやしないから、せめて止めようと唇を噛むが、得体の知れない違和感に……震えは更に酷くなった。 「んぅっ」  ズルリとペニスが引き抜かれ、排泄感に鳥肌が立つ。 「こっち向いて」 「や、離せっ」  顔を見せたくなんかないのに、力の抜けてしまった体はた易く反転させられてしまい、下を向こうと思った途端、顎を掴まれ持ち上げられた。

ともだちにシェアしよう!