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いつのまにか終わった行為。 服をかき集めて見に纏う。もう、授業は終わってしまっている。放課後だ。ふらふらと立ち上がって教室から出る。 「あれ?夢?どうしてこんなところに。」 なんでここにいるの。 このタイミングで出会うの。 「なんか、疲れてる?大丈夫?」 「ああ、うん。」 「そうだ‼︎夢聞いて‼︎僕ね、生徒会に入らないかって言われたんだ。」 …る…さい。 「どうしようか悩んでるんだけど、夢の意見聞きたくてね。」 う…さい。 「夢、どうすればいいかな?」 煩い‼︎ 「…夢?」 「おいっ。なんか答えろよ。光が聞いてんだろ。」 いつも、守られるのは光ばっかりだ。 今だってほらこんなにもいろんな人に囲まれて。僕の好きで好きで仕方がない、いち君だっていて。 僕が苦しんでいるときに光はこいつらに守られて。僕は誰にも助けてもらえなくて。 僕は、僕は‼︎ 「煩い、煩いな‼︎光ばっかり、光ばっかり愛されて‼︎いいよね、光は。みんなに愛されて‼︎ 父さんも母さんもいつも光、光で僕なんて見てもくれない。僕が好きな人だって簡単に掻っ攫って。 僕は誰にも守ってもらえない。苦しくても、悲しくても誰も助けてくれないのに。 光は、光はみんなに愛されて、守られて、囲まれて。お気楽でさ。 僕は、僕は光なんて大っ嫌いだ‼︎死んじゃえ‼︎」 バシンっ。 大きな音が響いた。 ジワジワと頬が痛み出して、やっと僕は叩かれたのを知った。 「いい加減にしろ。光が人一倍頑張ってるのよく知ってるだろ。誰にも愛されようとしなかったのは夢、お前だろ。」 僕を叩いて怒鳴りつけたのはいち君だった。ハッと気づく。ああ、なんて事を言ってしまったんだ。 僕は、僕は…。 悪意の篭った周りの目に恐ろしくなった。心も身体も、僕は汚れてしまった。 いなくなったほうがいいのは、死んだほうがいいのは、光じゃない。 ーー僕じゃないか。

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