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三十一

あの後、ユーリは宿泊先のホテルに向かい、僕と光、いちくんはしゅーと君が待つ車に乗り込んだ。 改めてみんなを見ると、少しずつ変わっているのに気づく。 特にいちくんとしゅーと君は身長が伸び、学生らしい若さと同時に高校生とは違う大人の魅力も備わっていた。 光はといえば、僕と同じような体格で顔つき。僕も少なからず変わった訳だけど、久しぶりという気にはならなかった。 電話も毎日のようにしていたし。実際に会ってもそう変わりない。車の中で話をしてそう思った。 「ところで、光としゅーと君は付き合ったの?」 本題。 と言ったところか。 ここ最近の光の電話の内容はしゅーと君のことばかり。しゅーと君ともごく稀にメールをしていたが、相変わらずの光信者。くっ付くのも時間の問題と思っていた。そして2人の存在を確認して、すぐに察した。ああ、この2人はやっと想いを伝え合ったのかと。 「家に着いてから言おうと思ってたんだけど、そう。修斗と付き合うことになったんだ。本当は驚かせようと思ってたんだけど。」 照れたようにそう話す光。 平然とそう告げると言うことは、いちくんは光に告白すらしていないのだろうか。振った相手の前でこの惚気具合はあり得ないだろうし。 こっそりいちくんの方を見るとニコニコと笑っている。 おかしい。告白していないにしろ、振られたのは間違い無いのに、この余裕。吹っ切れたのかな? 取り敢えず、めでたいのは間違いない。 「光、おめでとう。」 「うん、ありがとう。」

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