40 / 43

三十九

「おーい、ユメー!」 階段から降りたところ、ユーリが頬をふっくらさせて待っていた。 「待ちくたびれたよ。お饅頭食べに行くよ。」 「そうだね、行こっか。」 「あっ、そうそう。イチ。どうやら僕のおかげで結ばれたみたいだけど、そう簡単にはいかないから。イチを泣かせたら容赦しないし、そもそも僕はユメを諦めてもいない。そして、今日はユメと僕のデート。君は付き人。2人きりになんてもうさせないからね!」 ぷんすか言う割にとても嬉しそうに笑ってる。僕はやっぱり良い友人を持った。 ああ、2年前の僕。 今、僕は幸せだよ。 あの時、死ぬほど絶望して、あれ程までに苦しんだ事はない。 それでも、生きて生きて、生きたからこそ見えた幸せがあったよ。 「悲劇のお姫様にはなれなかったけど、きっと誰よりも幸せは噛みしめられそう。」 そして僕はまた歩き出した。 おわり

ともだちにシェアしよう!