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第4話 〜side.千早〜
別れている間の性事情を話すのを拒んだら、察したらしい寛希 が黙り込んでしまった。
悪い事しちゃったかも…。
もしかして怒ったかな…?
でも、本当の事なんて言える訳ない。
様子を伺おうと寛希を見たら、寛希が淋しそうな顔でうつむいていた。
「寛希…?」
顔をのぞきこむと、俺の視線に気づいた寛希は優しい瞳で俺を見てくれた。
「ごめんな。昔の事…もう聞かないからな」
そう言って頭をポンポンされた。
「…今の俺が抱かれたいって思ってるのは寛希だけだよ。キスしたいのも、一緒にお風呂に入りたいって思うのも寛希だけ」
「ありがとな。風呂入るか」
寛希は嬉しそうに笑って、俺のおでこにキスをしてくれた。
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